当院からのお知らせ

ACPプロジェクト活動報告~Aさんの事例を通して~

2025年9月17日

令和7年度 安藤病院 看護部 院内研修

安藤病院では、2023年6月よりACPプロジェクトチームを立ち上げ、重点的に行う方の情報を共有しながら、多職種でACPを進めています。

Aさん(仮名)は、入退院を繰り返し、病状の変化がありながら、余命の予測ができる方でした。生活の仕方にご自分なりのルールがあり、意思がはっきりとしていらっしゃいました。
また、キーパーソンのご長男も細やかな方で、お母様の願いを大切にしたいと思われており、ACP介入をしました。
ご家族と相談しながら、Aさんと受け持ち看護師が“もしバナゲーム”を実施し、ご本人の願いを医療者・家族と共有できるようにしました。「清潔さが維持される」というAさんの希望に合わせた生活になるよう介護職が対応しました。いよいよ状態が悪くなったときには、“もしバナゲーム”で「呼吸が苦しくない」や「機器につながれていない」というカードをAさんが選ばれていたため、ご本人・ご家族・担当医と相談しながら酸素吸入などを丁寧に調整しつつ、Aさんの気持ちが尊重できるように医療ケアを行いました。
また、亡くなったご主人様と時間を共にした時の食べ物や飲み物、お孫さんが作られた料理をAさんが希望されたため、担当医・ご家族と相談・協力し、希望をかなえることができました。
プロジェクトチームとして、Aさんが逝去されてから半年後に、ご長男にACPの取り組みに対する感想や思いを伺いました。
ACPの取り組みに対する「すごいことやってるね」というご感想や「よくやってくれた」という満足感とともに、「何とか聞こうとするような姿勢がいるよね」とご家族の願いや思いを掬い上げようとする関わりの重要性についてお話を伺うことができました。
ACPは特別なことではなく、日々患者・入所者、ご家族の方に寄り添う事で始まっていると改めて感じることができました。
ACPプロジェクトチームは、ご本人、ご家族だけでなく医療者側も満足できるようにACPを進めていける体制づくりを目指しています。